北海道旭川にある老舗登山用具店、秀岳荘に併設されているハヤウチマンウォールというボルダールームのセットをさせていただきました。
30年以上前に赤岩青巌峡を長期登り込んでいた頃から前店長や店員さん、そして現店長さんとは九州や三倉岳で一緒に登っていた古い付き合いです。
元々は故吉田和正さん命名の由緒ある人工壁です。それ故かかなり常連さん達によって練り上げられた課題や生半可な気持ちでは決して克服できないホールド取り付け感でした。隣でお買い物してクライミング体験をしてみようととか、始めてみようと調べて訪れたようなお客さんには、とても太刀打ちできない内容でほとんどの方が弾き返されいるような状況だったそうです。
今回、ロートルの自分が呼ばれたのは、初心者から初級者のレベルの方が何回か通ってもらえるように、少しずつクライミングの動きを身体で知るための40課題をセットするためです。
一般的なジムだといわゆるピンクテープで始まる初心者向けはただのハシゴムーブ課題がほんの数本だけ義理的に設定されていますが、ひとつ上の色の段階まで課題の数字を追っていくごとにほんの少しずつ難しくなっていくように30本で設定しました。さらに残りの10本はいわゆる中級者への扉として5級前後の課題ですが多様なムーブを試される内容にしてあります。
常連さんには生ぬるい課題ばかりですが、これを機会にひとりでも多くの女性やユースの愛好者が増えることを期待しています。
わざわざこんなオンボロセッターを呼んでいただいた店長さんや関係者の皆様には、この場を借りて感謝いたします。ありがとうございました！